安全に内視鏡検査を行うために
内視鏡検査の重要な点は、確かな診断と患者さんに苦痛を与えないように検査を行うことであることは間違いありません。ですが、それと同様に大切なことに安全に検査を行うことが挙げられます。
当院では以下の取り組みを行っています。
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1. 消化器内視鏡学会で推奨されている内視鏡洗浄液の使用
2. 鎮静剤を使った後の患者さんが歩行しなくてもリカバリールームに移動できるようなベッド型ストレッチャーの使用と検査中と検査後のモニタリング
3. 検査前に患者さんの確認のためのタイムアウトと検査後に覚醒をチェックするための麻酔覚醒スコアの使用
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1に関しては患者さんのわからないところでのことですが、きちんとした薬剤(過酢酸製剤)を使っての洗浄を行っています。万が一にでも内視鏡検査で感染症がうつったりすることを避けるためです。結果コストが高くなりましたが、安全が優先です。
2に関しては当院で内視鏡検査を受けた方はわかると思いますが、検査後はベッドごと移動するので転倒のリスクを回避できます。また、検査中も検査後も鎮静剤の作用による呼吸抑制をみるために酸素飽和度のモニタリングをしています。
3に関しては最近の取り組みですが、検査前に担当検査技師(看護師)と患者さんの名前、年齢、持病の有無、アレルギーの有無、血液サラサラの薬の使用の有無を確認しています。検査後は鎮静薬からの目覚めの確認をスコア化してカルテに記載しています。
このようにただ検査をやるだけでなく、いかに安全に行うかもいろいろと考えているのです。
今後も安全で、確かな検査を行っていきたいと考えています。